腹式呼吸で発声するために必要なこと

「腹式発声が分からない」

「腹式呼吸は出来るけど、腹式呼吸で発声することが出来ない」

こういった悩みを抱えている人は多いみたいですね。

腹式呼吸と同様に練習をしなくても、最初から腹式発声が出来ている人も多いですが、プロの歌手の様に伸びのある歌声を出すのにも、ミックスボイスを出すうえでも必要な技術になります。

この記事では腹式呼吸で発声する、いわゆる「腹式発声について」説明をしていきます。

腹式呼吸が出来ていない人は先にこちらの記事を確認頂いて、腹式呼吸が出来る様になってから腹式発声に挑戦しましょう。

腹式呼吸とは?コツを知れば歌が上手くなる!

目次

腹式発声のメリット

歌が上手くなりたいなら腹式呼吸と発声を連動させるべきです。

伸びのあるロングトーン

腹式呼吸が出来れば大量の息をお腹にストックすることが出来るので、10秒、20秒のロングトーンも出来る様になります。

10秒、20秒のロングトーンが必要になる曲ってそんなにもないですが、出来ないよりかは出来た方がベターです。

20秒安定してロングトーンが出来る様になれば、曲の中で使うことになるであろう5秒程度のロングトーンがあったとしても安定して綺麗に出すことが出来ます。

練習次第では60秒近いロングトーンを出せる様になります。

高音が出やすくなる

腹式呼吸での発声が出来るようになると、今まで喉の力に頼っていた部分をお腹で補うことが出来ます。喉のリラックスに繋がるというわけです。

喉がリラックスすると、高音を出すのに不可欠な輪状甲状筋や声帯閉鎖に必要な甲状披裂筋を効率良く動かすことが出来るので、高音へのアプローチがしやすくなります。

声質改善

腹式呼吸を発声に生かせるようになると、プロの歌手の様な発声になっていきます。

個人差はありますが、具体的に明るい声や通る声、力強さのある声になることが多いです。

自分の声は聴き心地が良くない声だと感じるのであれば、腹式発声を意識してみると良いでしょう。

喉声の改善

喉声の改善にも効果があります。

喉声の原因の1つとして胸式呼吸により、発声の息の量が足りずにそれをカバーするために喉に力を入れてしまうことがあります。

その解決方法として、腹式呼吸による安定した息の量を供給することです。

喉声が気になる方は下記の記事を見てみて下さい。

喉声を改善するための方法

腹式発声の感覚

腹式呼吸で発声をしている時の感覚を説明するならば、「お腹から声が出ている感覚」でしょうね。

実際にはお腹から声が出るなんてことはありませんが、感覚としてもそうですし、人に説明する時も一番分かりやすいかなと。

喉にある声帯に息がぶつかって声が出るわけですが、腹式呼吸で発声をするとお腹から息が流れてくる感覚があります。

そこから「お腹から声が出ている」と感じるというわけです。

逆に胸式呼吸だと、胸と喉の位置が近いので「お腹から声が出ている」感覚が薄いです。

腹式発声の練習方法

基本的には腹式呼吸の練習に声を乗せていけばOKです。

僕が腹式呼吸と発声を連動させるためにやっていた練習を紹介します。

【最新】腹式呼吸の簡単なやり方と3つの練習方法

ため息に声を乗せる

最初のステップとしておすすめなのが、ため息発声方法です。

実はため息を出している時って腹式呼吸で吐いているのと同じ状態なんです。

ため息で息を大きく吐く時に声も一緒に出していきます。

息が9で声1くらいの割合でため息に少しだけ声を添えてみるところから始めましょう。

最初の内は息と声の出し方がバラバラになってしまうかもしれませんが、コツを掴むと腹式呼吸の息の出し方に声が上手く乗ってくるようになるはずです。

腹式呼吸と発声の連動を感じ取れればこの練習は卒業してOKです。

あくまで腹式呼吸で発声するための感覚を掴むための練習なので、息の割合を0、声の割合を10を目指すということはしなくていいです。

ドッグブレス

犬が舌を出しながら息を「ハッハッハッハッ」と出しているの見たことはあるかと思います。

これをドッグブレスと言うのですが、このドッグブレスに声を乗せて発声します。

最初は「ハ」の文字でハッハッハッハッと細かい短い息に上手く、「ハ」を乗せていきましょう。

「ハ」が一番簡単なので、「ハ」で慣れてきたら、「ヒ、フ、ヘ、ホ」の言葉がおすすめです。

子音がhの「ハ、ヒ、フ、ヘ、ホ」は息の勢いを感じられやすい言葉だからです。

慣れてきたら他の文字で練習してみましょう。

ロングトーン

ため息発声練習とドッグブレスの練習に慣れてきたら、次はロングトーンで腹式発声を試してみましょう。

ため息発声とドッグブレスで掴んだ腹式発声の感覚で最初は5秒のロングトーンで「アー」で発声してみましょう。

この時のチェックポイントとしては腹式呼吸を使って息を吐き出せているかということと、その息に声が乗せられているかという点です。

腹式発声が出来ていれば、声に揺らぎの無いどっしりとしたロングトーンになります。

声を安定させるために、喉に不要に力を入れたりしないようにしましょう。腹式発声の練習の意味が無くなってしまうので。

前2つと比べるとロングトーンでの腹式発声は難しいので、気長に構えて毎日コツコツ練習してみて下さい。

腹式発声は丹田を意識すると良い?

個人差はありますが、腹式呼吸で発声をする時に丹田(たんでん)を意識すると上手くいく場合がありますので一応説明をしておきます。

丹田とは体中の気が集まる場所と言われています。

場所はおへその穴から3cm程度の真下のところになります。

この丹田に力を入れたり、息を入れる、息を押し出す感覚又はイメージをすることで腹式発声が出来る様になるというわけです。

腹式発声が上手くいかない時は丹田も使ってみると解決するかもしれませんね。

腹式発声は難しいけど練習するべき

日本人のほとんどは腹式呼吸での発声が出来ていない人が多い印象です。

喋り声の時点でボソボソとした腹式呼吸を使えていない発声をしているので、歌でいきなり腹式発声が出来るようになるかと言えば難しいかなと。

勿論喋り声の時点で腹式呼吸での発声が出来ている人はいますが、人数比率としては少ないです。

ミックスボイスを練習する前に「自分は腹式呼吸が出来ているのか」、「腹式発声が出来ているか」と一度振り返って確認してみましょう。

腹式呼吸は基礎なのでここをおざなりにしするととんでもない遠回りをすることになりますからね。

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