カラオケの精密採点をやったことはありますか?
精密採点をすると、歌の中で音程がどれだけ合っていたかや、ビブラートの長さや種類等、様々な歌唱テクニックを分析し、数値にしてくれます。
通常の採点よりも、様々な面から採点をしてくれるので精密採点って結構楽しいですよね。
さてさて、精密採点の中で「しゃくり」というテクニックがありますが、みなさんは「しゃくり」についてどういうものかってご存じですか?
今回はこの「しゃくり」について説明をしていきます。
意外と「しゃくり」の意味を分かっていない人は多いので、ここでしっかりと頭に入れておきましょう。
しゃくりの意味とは

先に答えを一言で簡単に説明しますね。
しゃくりとは、正しい音程を出す前に一瞬だけその音よりも低い音を出してから、正しい音程に合わせることです。
具体的に説明していきますね。
ドの音で「アー」と発声をする時に、シの音程を先に出してから、正しい音程のドを出していくって感じです。
文字だけだと伝わりにくいので画像にしてみました。(下手ですね…。)
通常は上の通り、正しい音程がドなら、その音で真っ直ぐ伸ばすだけです。
しゃくりを入れる場合は、下の様にアの発音の時にドの下の音であるシの音程を先に出してから、正しい音程のドを出します。
この時の注意点としては、シからドに移るときはスムーズに滑らかにかつ素早く移動をすることです。
音程が別だからといって、区切ってしまうと、しゃくりではなくただの音程が合っていない様に聞こえてしまいます。
区切らずに声を伸ばしたまま音程を移動する、言い方を変えるとしゃくり上げるという感じですね。
しゃくりは採点では加点される
精密採点ではしゃくりの回数によって点数が加点されるのは事実です。
ですが、「加点されるなら、とにかくしゃくりを入れまくればいいんだな!」というわけでもないので注意です。
あまりにもしゃくりの回数が多いと、逆に減点されてしまいますので、多くても10回程度が理想かなと思います。
採点に関係なく、しゃくりが多い歌い方って結構好き嫌い分かれますしね。
正しい音程の前に低い音を入れるので、少々ピッチのズレが出てきますから、気になる人は気になるでしょうね。
1曲の中でしゃっくりが50回もカウントされてしまう人もいるみたいですが、癖の強い歌い方になっているか、単純に音程が合わせられずに採点機械がしゃくり判定としてしまっているだけなので、治す様にしましょうね。
しゃくりの多い曲はある?
参考になる曲が何かないかなと思って探してみたのですが、残念ながら丁度良い曲が見つかりませんでした。
しゃくりの多い曲ではなく、しゃくりの多いジャンルは?と言われるとポップスよりもロックやV系のジャンルになりますね。
しゃくりを入れることで、歌に勢いが増すので、ロックとの相性は抜群ですし、V系もネットリとした歌い方にもしゃくりは必須ですからね。
しゃくりの上手な入れ方
しゃくりは精密採点では加点の要素になりますし、歌にところどころ入れることで、人から上手いと言われる様になります。
前述していますが、だからと言って、とにかくしゃくりを入れるのは良くないです。
しゃくりは入れるべきポイントがあるということです。
曲の盛り上がりに合わせたり、低い音域のパートから高音へ飛んだりする時にしゃくりを入れるのがおすすめです。
バラードの様に基本的に抑えめの声で歌っている中で、盛り上がる箇所や強調したい箇所ってありますよね。
そこでしゃくりを入れることで曲に良い味がつくってわけです。
低音から一気に高音へ飛ぶ時にも、きっちりと音程を合わせるよりも、少ししゃくり上げた方が音の繋がりが感じられて、滑らかに聴こえますし、必死感も出ますね。
しゃくりの出し方と練習方法

しゃくりの出し方のコツや練習方法についてですが、しゃくりを多用する曲をひたすら真似して歌ってみるのが良いです。
歌手だとTMRの西川さんやラルクアンシエルのHydeさんとかGLAYのTERUさん辺りがおすすめです。
とりあえずこの3人の曲を真似して歌ってみると、この曲のここでしゃくりを入れていると感じるはずです。
しゃくりを感じられたなら、本人達と同じようにしゃくりを出来る様に練習しましょう。
それが出来たら、今度は自分の好きな曲を使って、自分なりの解釈でしゃくりを入れていきます。
声や歌い方の真似をするのが一番の近道というわけです。
しゃくりを習得するのに特別な練習方法があるほど、難しい技術ではありませんから、簡単に出来るはずです。
しゃくりが出ない原因は?
簡単に出来るはずと言いましたが、しゃくりが出せなかったり、精密採点でしゃくりと判定されなかったりすることがあります。
しゃくりが出せない原因として、声帯の柔軟性が無いために、小さい音程のコントロールが出来ないことが考えられます。
声帯の柔軟性が無いということは、喉に力が入ってしまっているか、音程をコントロールする輪状甲状筋が弱いからです。
自分ではしゃくりを使っているけど精密採点ではカウントしてくれないのは、出だしの低い音を出している時間が短すぎるがため、しゃくりになっていないのかもしれません。
逆に出だしの低い音が長すぎたら、しゃくりではなく単純に音程を外しているだけとみなされてしまっているのかなと。
精密採点でしゃくりを出そうとするなら、歌う曲のテンポにもよって変わってはきますが、出だしの低めの音の長さに注意をすることですね。
しゃくりのまとめ
単純に音程を合わせるだけだと、ボーカロイドの様な機械的な歌になってしまったり、起伏の無い歌になってしまいます。
起伏のある生きた歌にするための技術としてしゃくりは簡単に出来て、かつ効果的なテクニックと言えるでしょう。
しゃくりを大きく使えば、その分ダイナミックになりますし、さりげなく使ってもなんとなくプロっぽくなります。