しゃくりは適度に使うことで、歌に起伏を出したり、個性をつけられ、歌を上手く聴かせられることが出来る歌唱テクニックです。
精密採点でも加点要素の1つなので、どんどん狙って出していくべきだと言えますね。
ですが、しゃくりが多すぎると精密採点では逆に減点されてしまいます。
更に聴いている人からもすると、下手だなと思われてしまうことがあるって知っていましたか?
思い当たる節がある人や、精密採点でしゃくりの回数が多いなと思っている人は必見です。
しゃくりばかりは下手に聞こえる

しゃくりは正しい音程の前に一瞬低い音を入れてから正しい音を出すテクニックですが、使用頻度には要注意です。
しゃくりはアクセントになりますが、これをすべての音に入れてしまうと、すべてがアクセントされた音になり、逆にアクセントとして意味をなさないばかりか、下手な歌に聴こえてしまうのです。
例えるなら、白いご飯にふりかけをかけると美味しいですけど、白いご飯にふりかけを1袋分入れると入れすぎて食べれたものじゃないですよね。
主役である白いご飯から、脇役であるふりかけが主役になってしまいます。
歌としゃくりも似たような関係です。
ふりかけの様に適量をささっと付けてあげるくらいが丁度いいということです。
常時しゃくりの入った曲はとてつもなく癖が強い歌い方になり、歌っている本人が良くても、他人からすると癖のある歌でちょっと苦手かもと思われるかもしれないです。
本人の歌唱スタイルにもよりますが、しゃくりの回数は1曲の中で10回程度がベストです。
20回、30回と回数が多い場合は、気を付けた方がいいかもしれません。
しゃくりが多い=音痴?

しゃくりは正しい音を出す前に一瞬低い音を入れるわけですが、言い換えると音をあえて外すとも言えます。
なのでしゃくりが多いと、「あれ、この人音程を取るのが苦手なのかな?」とか「ちょっと音痴だな」と思われてしまうことがありますね。
プロの様にかっこいいしゃくりであれば、自然に聴こえて音痴だなと思われることは少ないですが、しゃくりに慣れていなかったり、自然なしゃくりが出来ていない人は気を付けないといけません。
ちなみに、不自然なしゃくりとは、一瞬出す低音が一瞬ではなく伸ばしすぎてしまったり、低音が半音ではなく2音、3音下からしゃくり上げたりすることです。
このような不自然なしゃくりは、ただ音程を外してしまっているだけと捉えられてしまいます。
勿論、精密採点でもしゃくりとしてカウントされませんし、音程が合っていないので減点されてしまいます。
これを機に自分の出しているしゃくりは自然に出せているか、はたまた不自然なしゃくりになっていないかどうかを確認してみると良いしょう。
スマホの録音機能を使って、自分の歌を聴いてみるのもいいですし、友達に率直な意見を求めてみるのもありです。
勝手に出るしゃくりの治し方
しゃくりの出し過ぎは歌が下手だなと思われたり、音痴だと言われてしまうと説明をしてきました。
自分でしゃくりを出そうとして、むやみやたらに使っていたという人は使いどころを考えて、減らしていけば問題解決となります。
しかし、無意識の内にしゃくりが出てしまう、又は精密採点でしゃくりのカウントをされてしまう人も中にはいます。
実は私もその1人でした。
当時、「しゃくり」という言葉を知らなかったのに、精密採点ではしゃくりの回数が10回以上もカウントされていて、「これは何事だ!」と思ったことを覚えています。
しゃくりという歌唱テクニックがあるということを知り、自分はこのテクニックを知らない内に使っているなんて才能有るなと思っていましたが、ただ単に音程が取れていないだけで、それをしゃくりとして判定されていたというだけでした。
話が少し逸れてしまいましたが、勝手にしゃくりが出てしまうという人は、音程を取る力が足りていないということなんです。
音程を取る力を養うには、輪状甲状筋を鍛えるのがおすすめです。
輪状甲状筋を鍛えるには裏声での発声練習をしていきます。
裏声を出して音階練習や裏声だけで歌を1曲歌ったりしていきます。
詳しくは下記の記事を見てみてください。
輪状甲状筋を鍛えることで、音程を取る力を鍛えられますし、音域も広がってく等いいこと尽くしです。
毎日の練習メニューに取り入れていきましょう。
そもそも、音程を取る力以前に、音感が無い・音感に自信が無いという人は音感を鍛える練習をすることです。
こちらは後日別の記事で説明をしますので、しばらくお待ちください。
無意識のしゃくりは治すべき
自分自身でここのフレーズでしゃくりを出そうと狙って、しゃくりを入れるのは問題ないですが、意識をせずに勝手にしゃくり上げたり、採点でしゃくり認定されてしまうのはダメということです。
まずは正確な音程を取れるようになることが一番大事です。
その後にアクセントとして、しゃくりを味付け程度に入れていくのです。
基礎となる音程が取れていないのに、しゃくりを入れてしまうと本当にぐちゃぐちゃとした仕上がりになってしまいますからね。