ミックスボイスを出すためには地声、又は裏声をベースにしてアプローチをしていくこととなります。
ですが、大抵の方は地声と裏声のどちらからアプローチをしていけば迷われるんじゃないかなと思います。
個人的にはミックスボイスの出しやすさという点から考えると、裏声をベースにした裏声アプローチがおすすめです。
なぜ裏声アプローチがおすすめなのかという理由と、練習方法について、私の経験談も交えて、まとめてみました。
裏声アプローチをおすすめする理由

地声アプローチよりも簡単で負担が少ない
比較的ではありますが、裏声アプローチの方がミックスボイスを出しやすいです。
というのも、私自身も裏声アプローチからミックスボイスを習得しているからです。
地声からアプローチをして、ミックスボイスを練習していた時期もありましたが、元が喉声だったためか、中々ミックスボイスを出すことが出来ませんでした。
また、練習をしていく中で喉声が再発しそうになりました。
そこで、地声アプローチからではなく、裏声アプローチに切り替えたところ、とんとん拍子でミックスボイスが出せるようになりました。
地声からミックスボイスを目指そうとすると、ミックスボイスの音域になっても、地声を必要以上に引っ張ってしまい、中々ミックスボイスに移れなかった、ミックスを見つけることができなかったんですよね。
これは私だけに限った話ではないです。
地声アプローチで練習をしていると、地声を引っ張ってしまう人って多いんですよね。
そして、喉声になってしまうんですよね。
最悪なパターンだとその喉声がミックスボイスだと思い込んでしまうことです。
そのまま、喉声で練習をしていって喉を痛めてしまっては下も子もありません。
逆に裏声アプローチの場合は、普段出している地声をうまく入れていくだけです。
1つだけ言っておきます。簡単そうに言ってはいますが、裏声アプローチも難しいです。(地声アプローチに比べると簡単な方ですけどね。)
地声アプローチと比較して喉声になってしまったり、喉を傷めたりするということはありません。
間違ったミックスボイスになりにくく、安全にミックスボイスを目指せるということですね。
綺麗なミックスボイスになりやすい
裏声からアプローチをして完成したミックスボイスは、裏声がベースになっているため、裏声のような澄んだ綺麗なミックスボイスとなります。
槇原敬之さんやスピッツの草野マサムネさんの様な声を出したいというのであれば、裏声アプローチでミックスボイスを練習しましょう。
ここ最近のJPOPは裏声ベースのミックスボイスを使っている歌手がほとんどですので、流行に乗りたいという人も地声アプローチよりも裏声アプローチをおすすめします。
ミックスボイス裏声アプローチの練習方法

練習といっても、裏声をベースにして、そこに地声の要素を入れるだけですが、その中でも効果的な練習をまとめてみました。
YUBAメソッド
裏声アプローチといえばYUBAメソッドですよね。
YUBAメソッドは裏声を鍛えて、裏声と地声を混ぜる練習をして、ミックスボイスを目指すメソッドです。
そして、YUBAメソッドで使われている練習トラックが、裏声アプローチの練習内容に合致しているので、YUBAメソッドの教本を使っての練習をおすすめします。
高音の裏声から低音の地声まで下りる練習
YUBAメソッドでも似たような練習トラックがありますが、単純にこの練習をするだけでもOKです。
男性であればhiD、女性であればhiGくらいの音で裏声を出します。
そこから地声の音域まで滑らかに下りていきます。これだけです。
ここでの注意点は滑らかに下りていくということです。
各音階で「アー、アー、アー」と区切らずに「アーーー」の一声で下りていきます。
音階で区切ってしまうと全く、地声の筋肉が働かず、ミックスボイスの練習になりませんので気を付けて下さい。
また、地声の音域に入る際にも、急に地声を出さず、裏声から地声に切り替えたのが分からない様に、地声を少しづつ入れていく意識を持って練習をしましょう。
裏声エッジ
裏声に地声要素を足すには、地声ではなくエッジボイスを足すようにしたほうが上手くいきやすいです。
なお、裏声エッジは非常に難しい練習なので、すぐに出来ないと思います。
裏声エッジの出し方についてですが、2つ出し方があります。
・裏声を出して、そこにエッジを足していく
・エッジボイスを出して、そこから裏声エッジを目指す
裏声エッジを出すときは高い裏声は必要ないです。
無理に高い音ではなく、自分の出しやすい音の裏声で練習をしていきます。
この裏声エッジが出来ると裏声での声帯閉鎖の感覚が養われ、裏声に張りが出て、裏声ベースのミックスボイスに近づくことが出来ます。
なぜ、地声じゃなくエッジボイスを足していく理由についてですが、地声だと声が重たすぎるため、声が割れてしまうからです。
エッジボイスは地声のように重くなく、最小限の力しか使いませんので、裏声に乗せることが容易なんですよね。
メッサディヴォーチェ
こちらの練習については下記の記事で詳しく説明をしています。
裏声アプローチが自分に合わないと感じたら

私個人としては、裏声アプローチをおすすめしていますが、人によっては地声アプローチの方があっている場合があります。
もしも、裏声アプローチで上手くいかないと感じているのであれば、地声アプローチに切り替えてみるのもアリです。